6 あぁ、多分テンプレ

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「どっちにします?杖と剣」 赤い羊皮紙と青い羊皮紙を手に取り、首を傾げるガレさん。どうやら希望する媒介具の申請書のようだ。見たところ杖は渦巻き、キャッツアイ、六芒星を選べるらしい。 ここぞとばかりに中二病をくすぐられるラインナップだ。しかしキャッツアイ型はどう見ても高速道路とか工事現場に立ってるアレそのままだ。却下。 一方の剣は何故か固有名詞になっている。 レヴァテイン、アロンダイト、カンショウ&バクヤの三つ。レヴァテインとアロンダイトに関しては形に大差がない。ちょっと鍔がダサいかカッコいいか。 だが双剣であるカンショウバクヤには惹かれる。やはりくすぐられる中二心。 決めかねるわけではないが、双剣は使ったことがないので試してみたい気持ちはかなりある。闇魔法との相乗効果はさておいて、迷いが生まれないうちに青の羊皮紙をもらい、カンショウバクヤに丸をつけ名前を書く。 なにやら外注業者に依頼するらしく、業者の名前らしきハンコが押されている。ヘヴェレスト王国御用達と書かれてはいるが、だいたいこういうのは自己申告制と聞いたことがある。やや不安だが、その時は最悪自分で作る他ないだろう。 「よし、これでいいや」 「適当ですね」 「ないよりマシくらいの考えだから、あってもなくてもいいかなと」 「確かにカズマさん程の精度と破壊力でしたら、必要はないかもしれませんね。」 赤い羊皮紙をくちゃくちゃに丸め、教室入り口に備え付けられているゴミ箱にバックハンドで投げ入れ見事にシュートしたガレさんが得意げな表情を浮かべながら青い羊皮紙を俺から受け取り、教卓の上に置く。 付き人なので、このような些細な提出でもやってもらわないといけない。ちょっぴりめんどくさいのだが 「やっとメイドらしくなってまいりました」 「いやいやメイドですやん」 小さくため息を吐きながら、また降臨した似非関西弁の俺が往年の漫才コンビのツッコミが如く、ジェスチャーを交えツッコミを入れる。全く、油断もスキもあったもんじゃない。
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