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「私と鬼ごっこをしてほしいのです。」
と、なんとか捕まえなければと思って言いました。しかし、サルは、ニコッとして、
「いいよ。」
と、腰のかごを降ろしました。
「私が鬼です。追いかけますよ!」
「どうぞ。」
アイは、その返事を聞くや、目にも止まらぬ速さでサルに飛びかかりました。しかし、サルは、パッとバク宙をして、避けてしまいました。何度、アイが飛びかかっても、サッと横に飛びのいたり、前にジャンプしたりして、全く捕まえることができません。アイも負けじと右や左や斜めや後ろにピョンピョン跳びはねて追いかけました。しかし、時間がたつにつれて、疲れて遅くなり、とうとう止まってしまいました。
「サルさん、すごいです!全く捕まえることができません。」
「いやぁ、あなたこそ、すごいです!私 をここまで追い詰めたものは、いません!」
「是非、バク宙のやり方を私に教えてください!」
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