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月を飛び出したアイは、地球にやってきました。まだ、暗かったので、
「どこか、遊べる所は、ないかな?」
と、あたりをキョロキョロ見ながら、畑の横の道をしばらく歩いていました。すると、夜が明け出した頃、畑を耕している年老い たヤギの夫婦に出会いました。「お早うございます。まだ、暗いうちから畑仕事だなんて、えらいですね。」
と、アイは驚いて言いました。
「ああ、お早う。偉くなんかないよ。仕事を早くできないから、朝早くからしているのよ。ところで、あなたは、このへんで見かけない顔ね。いや、どこかで見たことあるような?」
と、ヤギのお婆さんは、くわを持つ手を休めて言いました。
「若い頃は、早くできたんだよ。」
と、額の汗を手拭いでふきながら、ヤギのおじいさんが言いました。
それを聞いて、アイは、大変そうだと思い、
「私は、ウサギのアイと言います。お手伝いをさせてください。」
と申し出ました。
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