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明け方、学校に忍び込み、外の階段の三階まで上がり、一番上に立つ。
下に見えるのは生徒が歩くためのコンクリートの道。
落ちれば死ぬか生きるかわからないが飛べば楽になれると思った。
遺書も用意してきた。
証拠品もその前に置いてある。
飛ぼう……そう決めた時「アンタ何してる!降りなさい……いや、冷静になって……」
まずいことに散歩の人に見られてしまった。
すぐさま降りて走って逃げる。
家に戻ると「お前は臆病だ」と声がする。
「違う。人が来たからだ」
「いーや、違うね。何も勇気がないんだ」
「それは無い。次は成功させる」
「俺が変わってやろうか?」
「代われるなら代わってみろ!」
数日間頭に響く声と話しながら、家にある包丁を手に持ち、制服を着て学校へと行く。
「俺の勇気見せてやるよ」
「お前には無理だね。俺に任せておけ」
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