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「あれ何のサービス?友達増量計画?」
「……ぃや、あれはどー見ても、俺のモノに手ぇ出したら潰すよ、っていう挑発的な微笑みであって、決して亜朗が思ってる様な友好的なモノじゃないし……」
「ん?何?さっきから湊斗、声出てなくない?風邪でもひいた?」
「……………。亜朗って鈍か」
「「「みーなとっ!!」」」
釉がガシッ!と湊斗の肩に腕を回す。
おぉ!
出会って初日から結構仲良くなってる!
「さ、亜朗、どこだって?返却口」
ヒョイ、と空の食器の乗ったトレーを千尋に取り上げられた。
「あ!千尋、自分で持ってくからいいよ!」
「いーからいーから♪」
「良くないよー!」
スタスタと行ってしまう千尋を小走りで追う。
ふ、と後ろを振り返ると、三つ子が湊斗に笑顔で喋ってる。
良かった♪すぐに良い友達が出来て!
「湊斗、亜朗に余計な事言わないでね?」
「よ、余計な事……?」
「亜朗がご飯食べてる間、ずーーーっとそういう奴らにチラチラ見られてた事とか。気付いてたでしょ?湊斗も」
「あ、うん……」
「……あと、亜朗が端から見ても凄く可愛いってことを自覚させる様な事、絶対言わないで……」
「え……?」
「え?じゃなくて。そんな自覚持ったら、向けられてる視線が自分への物もある、って気付いちゃうでしょ?」
「あー……うん」
「そしたら亜朗は照れるよね?その照れた顔、さっき湊斗も見たと思うけど、めっちゃ可愛かったよね?」
「確かに……あれは可愛い過ぎ」
「……その顔、俺ら以外の誰かに向けられたら……」
「あ……っ!」
「ね?そんな事になったら、俺ら何するか分かんないし。亜朗に可愛いって自覚させた奴も……許せない」
「……ぅ……」
「……亜朗がそういうのに鈍感になるように、俺らが愛をバカみたいに注いできたから、他の誰かからの愛になんて気付いて無い。むしろ気付かなくて良い」
「……っ」
「「「宜しくね?湊斗♪」」」
「……かしこまりました……」
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