*** 一緒に泣きたい side 5人 ***

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*** 一緒に泣きたい side 5人 ***

亜朗を見送った後の5人は、そのまま寮の三つ子の部屋に集まった。 「千尋達の部屋に行こうよー、ここじゃ亜朗の匂いしないよー」 「最近、三つ子って変態っぽくないっ!?」 愚痴る釉に、すかさず湊斗がツッコミを入れる。 「……湊斗うるさい。釉、亜朗の匂いするのに亜朗いない事の方が切ないから、ここでいいんじゃない?」 「そうだよ、俺らの部屋でいいって」 湊斗に一言文句を言った想と葉が釉を宥める。 「つか、紫朗に任せたけど、亜朗大丈夫かな?」 湊斗は心配そうに眉を寄せる。 「あぁ、大丈夫大丈夫。紫朗やっぱ弟だけあって、亜朗の扱い上手いから」 葉が湊斗に笑顔で答えると、湊斗はそっか、と笑った。 「…てゆーかさ、今日亜朗付けてたレザーのブレスレットって千尋とお揃いだよね」 「あ!それ俺も思った!」 想と釉が言うと、4人の視線が千尋に集まる。 「昨日買ったの?ちゃっかりお揃いにするとか、千尋ずりーよなぁ」 湊斗が羨ましそうに言うと、千尋は首を横に振る。 「いや、コレお揃いで買ったんじゃなくて、たまたまお揃いになったんだよ」 千尋が4人にお揃いになった経緯を話すと、4人は険しい顔をした。 「それで亜朗の手首に痣できてたんだ?」 「…そいつら命拾いしたね…」 「月くん達いてくれて良かったねー?」 「そうだね、月くん達いなかったら、千尋ヤバかったんじゃない?」 湊斗と三つ子が千尋を見て苦笑すると、千尋は頷く。 「ホント、あいつらいてくんなかったら、亜朗見付けた瞬間に殴ってたと思うわ…」 ホント助かった、と苦笑い。 「…でもさ…、俺らのせいとは言え、亜朗の危機感の無さにはちょっと困りものだと思わない?」 お気に入りのビーズクッションに体を沈めながら想が4人に問う。 「そうだねー、ちょっとねー。あ、お茶持ってくる」 葉が立ち上がって冷蔵庫に向かったのを見ながら、千尋、湊斗、釉の3人はそれぞれ囲んでいたテーブルに肘を付く。 「確かになぁ…」 「今までって、どうだったの?」 困り顔の千尋に、湊斗が疑問をぶつけた。
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