3782人が本棚に入れています
本棚に追加
「君がそこの三つ子の殺気に圧されないで、止めに入ったから、ちょっとビックリしてた」
確かに湊斗は自分に向けられてないとはいえ、三つ子の殺気に怯む事は無かった。
「君らもちょっと驚いてたダロ?」
悪戯っ子みたいに笑う天山会長。
「まぁ、正直あの状況で腕掴んで止られるとは思わ無かったっすね」
釉が答えると、想と葉も頷いた。
「そ、そうなの?」
「湊斗じゃなかったら殴ってたかな」
「マ、マジかっ!?」
笑う三つ子と今更ビビる湊斗。
その様子を見た天山会長は、さてと、と切り出す。
「この状況、人に見られると立場上あまり良くないから、もう行くわ」
「あ、あの、三つ子はどうなりますか?」
慌てて聞く湊斗に、天山会長はまたニッと笑う。
「今回は俺が目撃者。アイツらがあんな事言ったのが悪い。だから俺で何とかするよ」
だから安心しな、と湊斗の肩を叩く。
「でも、君らも俺が内部生徒会の会長だって事、忘れないでよね……?」
じゃーな♪とヒラヒラと手を振り去って行く。
フレンドリーな対応をしたかと思えば、先程の「外部生なんか」発言と今の最後の言葉。
一体どういうつもりなのか、どういう人物なのか。
三つ子と湊斗は複雑な表情でその背中を見送るのだった━━━━━━━━
最初のコメントを投稿しよう!