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*** 生徒会、接触 2 ***
教室に揃った6人。
「……大変だね、大地さんも」
可哀想に……、と哀れむ様な表情で想が言う。
教室に戻ると、すぐに三つ子と湊斗に大地さんに呼ばれた理由を説明した。
出来れば、4人にも協力して貰おうと思ったから。
「ま、俺も出来る範囲内で話し聞くようにするよ!」
湊斗が笑顔でこう言ってくれてホッとした。
「はーい、皆さん!廊下に整列!Aクラスから講堂に移動しまーす!」
担任の田中先生が出した指示に従って廊下に出る。
出席番号順だと、俺は1人だけちょっと離れてしまう。
「なぁ、桜岡くん達って中学一緒だったの?」
後ろの人が、肩をツンツンとつついてきた。
「うん、中学も一緒だけど、子供の頃からの幼馴染み」
「へー、高校まで一緒って凄いな♪」
「やっぱそう思うよね~」
一回離れようとして、失敗したんだけど……。
とは、言わない。
「桜岡くんはどこ中?」
会話につられたのか、前の人も話し掛けて来る。
「普通に地元の公立。邑咲第三中」
「えっ?そーなの!?」
え?そんなに驚く!?
「塾とか通ってたとか?」
「ぃや、別に特には……。あ、でも流石に中3の夏期講習と冬期講習は行ったよ?」
「そんだけっ!?」
えー、そんな変かな……?
「すっげー頭いいんだなぁ……」
「おー、マジでビビる」
前後の2人で、俺の頭上で会話がなされる。
「おーい、人の頭の上で会話すんのやめてよねー」
俺がそう言うと、2人はピタッと会話をやめた。
「あははっ!ごめんごめん!」
「わりぃわりぃ、わざとじゃないから」
………わざとじゃないからこそ、こっちは切なくなるんだってば……。
「あ。めっちゃこっち睨んでるよ三つ子」
「あー……」
「柊くんは……うん、見てるね。すっごい見てる」
「うー……」
あぁ……恥ずかしい……。
「すっごい大事にされてるんだねぇ」
「昨日のも、すっげウケたし」
「あぁ!アレね!」
そう言って3人で笑う。
前の人は小林、後ろの人は佐々木。
話し易くて、気の良い2人とはすぐに仲良くなれた。
講堂に付くと既に用意されていた椅子にクラス毎に縦1列に着席。
ちなみに各学年11クラスあって、A~Fまでが内部生クラスで、G~Kが外部生クラス。
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