*** 生徒会、接触 2 ***

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その後、駆け付けた先生に連れられてその生徒は保健室に向かった。 「いてて……」 並ぶ椅子に突っ込んだせいで、体が痛い……。 「「「「亜朗っ!」」」」 千尋と三つ子が心配そうに俺の名前を呼ぶので、大丈夫大丈夫♪と、片手を上げて応えた。 「桜岡くんっ、君も保健室っっ!」 田中先生が駆け寄って来る。 「いや、大丈夫です」 「駄目です!ちゃんと診て貰わなきゃ!」 近付いて来た田中先生がコソッと小声で、シャツに付いてるから、と。 ………あ、ホントだ。 あの生徒が吐いたのが、少しシャツに付いてしまってる。 全部受け止めてあげられなかったかー。 「さ、行くよ!」 「はぁい」 田中先生に着いて、講堂を後にする。 途中、心配そうな三つ子にニコッと笑い掛け。 無茶したな、と呆れ顔の千尋にニヤリと笑い。 湊斗は大丈夫か!?と講堂内のざわめきに負けない声量で声を掛けてくれたので、ピースで返す。 保健室に置いてある予備のカッターシャツを借りて着替える。 「田中先生、さっきの人は大丈夫ですか?」 「ええ、今そこのベッドで眠ってるそうです」 ネクタイを締めながら聞くと、返ってきたのは安心する答え。 うん、それなら良かった♪ シャッ!とベッドを囲っていたカーテンが開いて校医の竹内先生が出てくる。 「軽い熱中症ですね」 「講堂の中暑かった上に、彼の席はど真ん中でしたからね。暑かったでしょう」 田中先生が心配そうにベッドの方を見ながら応えた。 「嘔吐物を受け止めた方のブレザーはもう駄目ですので、取り敢えずですがカーディガンを貸しますね」 「ありがとうございます」 ゴソゴソと竹内先生がロッカーから取り出してくれたカーディガンを受け取って袖を通す。 ………………うっ……! サイズがデカい……っ!! 「すみません……カーディガンはそれが1番小さいサイズなんです……」 「きっ、気にしないで下さいっ!」 ……謝られる方が傷付くんですよ、竹内先生? 「ブレザー、学校で保管してる予備の分を後で渡しますね。こういうパターンでブレザー駄目にするのは前例が無いですけど、ブレザー代はかからない様に理事長に言っておきますから」 理事長、ね。 じゃあ大丈夫かな。 入学2日目にして、2着目のブレザーとか……。 コンコン━━━━━━━━━ ガラッ━━━━━━━━━ 「「失礼します」」
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