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コンコン━━━━━━━━
「どーぞ」
「大地、俺が来た用件、分かってるんでしょ?」
「まぁね」
「何で亜朗にあんな事頼んだ?」
「……そんなに睨むなって」
「答えろ」
「言ったろ?外部と内部、両生徒会の仕組みに苦情きてるんだって」
「そうじゃねぇって。何で、亜朗に、頼んだ?」
「そりゃあ、亜朗くんが適任だと思ったからに決まってるでしょ?」
「だからぁ、何で亜朗?イラつかせんな」
「クッ、若いねぇ」
「茶化すな」
本気でイライラする千尋。
「……だってさ、亜朗くんの性格的に、何かトラブルに首突っ込んだら、最後まで面倒見てくれるでしょ?」
「やっぱりか。最初から亜朗に外部と内部1つにさせるつもりだったんだな?」
「…………さっすが千尋♪そこまでバレてたか」
「マジでムカつく」
ニヤリと笑う大地。
「クラス割りと、部屋割り、俺の意図感じない?」
「感じてるからさっき亜朗と来た時、口挟まなかっただろ?」
「だよねー。クラスとか部屋別々になったら不安で不安でしょうがないよねー?」
「……そこは感謝してる」
「!千尋っっ!」
「やめろ抱き付くな、嫁にチクるぞ」
「それだけはやめて……」
怯える大地。
「てか、朝に亜朗くんが言ってた告白、ってのも嘘なんだろ?」
「当たり前。こっそり亜朗の写真撮ろうとしてたクズに忠告しただけ」
「忠告、ね……」
「……何だよ」
「いや。立派な騎士(ナイト)だなぁ、と思って」
半ば呆れた様な大地。
「……騎士でいんだよ俺は」
「騎士はお姫様とは結ばれないよ?大体は、王子様とだよね」
「……いんだよ。亜朗が傷付かなければ、笑って過ごせれば、それでいんだよ」
「…………愛しちゃってるねぇ。語学留学までして、わざわざ同じ学年になる位だもんねぇ?」
「大地。それ、絶対に亜朗にもみっちゃんにも言うなよ」
「分かってるって」
「……亜朗が心配だからもう行く」
「はいはい、姫にヨロシクね」
「絶対ヤダ」
「冷たいなぁ」
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