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エピローグ
悪魔バルデビは、この8年間見てきたことを自室の書斎でレポートにまとめた。
「ご主人様。そろそろ副業の方のお時間ですが」と執事が知らせに来た。
「あぁ・・・。今回はつまらなかったなぁ・・・。結局、人間は天使にも悪魔にもなれない生き物なんだ・・・。悪魔学会で名誉ある研究成果を挙げられると思ったのにな・・・」
そうバルデビは呟きながらペンを置いた。
机の上に置かれた羊紙には、研究結果とタイトルに書かれたレポートがまとめられていた。そして、文末には『人の身体と魂を半分に分けて人間と言う生物のいう、双子を作成し実験してみたが、人の身体でにはなく、人の魂には天使と悪魔が宿っていた。しかし、どちらか一方に強く傾く訳ではなく、人間の魂は完全悪に染まらず、また、完全聖にも染まらないグレーな存在だった。では、そもそも聖と悪とは何だ?私の疑問は更に広がるばかりである』と書かれていた。
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