悪魔の興味

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 母親を失って7年が経過した。  馬場沙和子は念願の検事になれた。そのお祝いを開いてくれるという同期の友人達には断りの挨拶をして、一人、M市の精神病院に向かった。  1階の受付に挨拶をして、廊下の奥にあるエレベーターで3階に上がる。エレベーターを降りると傍にいる看護師に、「面会です」と声を掛けて鉄の扉を開けてもらい、フロアにいる患者さん達に声を掛けながら挨拶をしてから、他の患者さん達と一緒にソファに座ってテレビを見ている一人の女性に声を掛けた。 「ミワ。元気?」  そう声を掛けられた女性は、テレビから視線を外すと、振り返って「サワちゃん。お迎えにきたの?」と返事した。 「うん。ミワ、私、念願の検事になれたよ。今日は二人でお祝いにお出かけしない?」と沙和子がいうと、馬場実和子は嬉しそうに、「お外でご飯食べるの?」と喜んだ。 「うん」と沙和子が返事をすると、実和子は「着替えてくる」と飛び跳ねて喜び病室に戻った。その姿を見つめながら沙和子はナースステーションへ向かって、「馬場ですけど、今日、これから外泊してもいいですか?」と尋ねた。 「急ですけど・・・、お食事、止められませんが宜しいですか?」     
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