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出発したおれとワンエイティはコースの半分ぐらいを過ぎ、第1高速セクションを駆ける。
「出てよ、幽霊!」
そう祈りつつ、ワンエイティを走らせる!
第1高速セクションを抜けて2連続S字ヘアピンを通ると、第2高速セクションに入る。
ここに入ると、後ろから地面が割れるような直管マフラーの音と怪しいヘッドライトが現れた!
おれはミラーから後ろを眺める。
「ん?
来たね?
ヘッドライトで分かったよ!
あのクルマが来た!」
あのクマさんを倒したEF9だ。
例のクルマが来ると分かった時、バトルの合図としてクルマにバザードを光らせる。
智姉さんが言っていたことを守り、第2高速セクションを大分進むと左足でブレーキペダルを踏み、左手でサイドブレーキを引くと同時にハンドルを握ってUターンさせ、ヒルクライムへ入る。
ここからバトル開始だ!
EF9もUターンして、ヒルクライムへ入った!
FRの特徴を表している、押すようなトラクションによる加速でEF9を離していく。
ヒルクライムだと、後輪で車を動かすFRの方が有利だ。
駆動方式の違いで有利な上りを走るおれのワンエイティはEF9との差を離していき、第2高速セクション後の2連続S字ヘアピンを抜けて第1高速セクションに入るとEF9との距離をミラーに見えないほどの距離へ離していく。
しかし、EF9はこの後、離された距離を縮めてくる。
EF9は第2高速セクションと第1高速セクションを結ぶS字ヘアピンの2つ目。
右だ。
ここにて透明のオーラを纏うことで得た立ち上がり性能で、離された距離を縮めていく!
その走りの正体は技<ハヤテ打ち3>だ。
グリップ走行で攻める技<ハヤテ打ち>の立ち上がり重視版で、突っ込みでは<ハヤテ打ち>より遅いものの、立ち上がりでは<ハヤテ打ち>より速くなっている。
それの逆バージョン、立ち上がりを捨てて突っ込みを強くした<ハヤテ打ち2>も存在する。
S字ヘアピンを<ハヤテ打ち3>で抜けたことで、第1高速セクションにて登りに弱いEF9を速く走せ、おれのワンエイティのケツを追いかけていく。
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