番外編ACT.2 裏赤城

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   タコメーターが壊れたように感じた。 「何!  メーターが狂った!?」  そのことに驚きを隠せなかった。  タコメーターの針はクルマの意志を無視して、まるでスタート前のエンジンの回転数調整のように暴れた!  しばらすると、タコメーターの針は止まり、3000回転を表す「3」のところに止まった。 「ぐはあ!  痛たた……なにか精神ダメージを受けたような……!」    針が止まるとおれに精神ダメージが襲いかかってくる。  ちなみに止まったタコメーターで精神ダメージが決まるようだ。  小沼を過ぎる突き当りの右ヘアピンを直線へ突入する。  この直線はやや上り坂になっている。  FR車に乗るおれのほうが有利になるかもしれない。  道路の左脇にはギャラリーたちが車を置いて観戦していた。 「ワンエイティが先行だんべい!」 「幽霊のクルマに呪われるな!」  しかし、上り坂の後に変化が起きるだろうかと誰もが予知してしなかった――。
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