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タコメーターが壊れたように感じた。
「何!
メーターが狂った!?」
そのことに驚きを隠せなかった。
タコメーターの針はクルマの意志を無視して、まるでスタート前のエンジンの回転数調整のように暴れた!
しばらすると、タコメーターの針は止まり、3000回転を表す「3」のところに止まった。
「ぐはあ!
痛たた……なにか精神ダメージを受けたような……!」
針が止まるとおれに精神ダメージが襲いかかってくる。
ちなみに止まったタコメーターで精神ダメージが決まるようだ。
小沼を過ぎる突き当りの右ヘアピンを直線へ突入する。
この直線はやや上り坂になっている。
FR車に乗るおれのほうが有利になるかもしれない。
道路の左脇にはギャラリーたちが車を置いて観戦していた。
「ワンエイティが先行だんべい!」
「幽霊のクルマに呪われるな!」
しかし、上り坂の後に変化が起きるだろうかと誰もが予知してしなかった――。
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