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しかし、ハラエヤーが発したのは、勝ち誇ったような声だった。
「哀れなのはおまえのほうだ! ジャガジャン星人タケオ」
「なんだと!?」
「くらえ! ハラエヤーローリングアタック!」
ボーリング球のように転がりつづけていたハラエヤーが、勢いよくタケオにタックルする。
「グボアッ」
汚い悲鳴をあげ、タケオはハラエヤーとともにゴミ置き場に突撃した。生ゴミや空き瓶が飛び散り、あたりに激臭がただよう。
「う、くせえ。ここまでだな、タケオ。さあ、おとなしく宇宙税を払ってもらおうか」
タケオを組み伏せながら、ハラエヤーは宇宙納税通知書を見せつける。そこには、七億イェンの滞納金を支払え、という旨が記されていた。
「な、ふざけるなー。たかが二、三十イェンちょろまかしただけで七億イェンだなんて、そんなバカな話があるか!」
「宇宙脱税は重罪だ。極刑もありえる。それを金で解決できるなら安いもんだろ。そもそも数イェンの納税を怠って、地球まで逃げるからだろーが!!」
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