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「その考えは重要です。ハイ、おっしゃる通りです、ミ・シー様、
爆動機の故障に始まり種々のトラブルを想定した対応策を考えて
置かないと大事故になりかねないですから」と、ザ・レ。
「明日は着陸装置を完成させて取り付けるんだけれど、並行して
テスト事項を整理しておこう」と、ザ・ド。
翌日は晴天でテスト日和となった。
風も弱く空気も温かい。
「オーライ!オーライ!」と、ザ・レが声をかける。
若いザ・ドが前を引っ張り、ザ・レが後ろを押す。
「水中翼に車を付けた案は正解でしたね、ザ・レ」と、ザ・ド。
空飛ぶゴンドラの試作機がゴトゴトと音をたてて研究室の前の庭
に引き出されてきます。
「火炎筒に火を入れましょう、ザ・ド様」と、ザ・レ。
「アイアイサー、ザ・レ!」と、ザ・ドが言って、火炎筒に火をいれる。
エアバルーンが膨らんで空に浮かぶ。
「爆動機始動開始!」と、ザ・レ。
「アイアイサー!」と、ザ・ドが爆動機のスイッチを入れると、
「ドドドドド-」と、小気味のいい爆動音が鳴り響く。
「この音は。もう少し小さくならないかな」と、ザ・ド。
「内燃性をもう少し高めれば音は小さくなるでしょう、改善
課題としておっ来ましょう」と、ザ・レが言う。
「では、乗り込みましょう。そこの修理道具も積み込んでおき
ましょう」と、ザ・レ。
二人は頭に風防兼用のヘルメットを着けている。
空飛ぶゴンドラは前の方には風防用のギヤマンがはめ込まれて
るが、そこ以外は未だギヤマンでは囲っていない。
「雨を考えた場合早くギヤマンで天井を作り込みたいですね
・・・」と、ザ・ド。
「今日は、先ず爆動機の機能確認が注進ですから・・・」
と、ザ・レが言う。
「では、浮上します」と、ザ・ド。
「アイアイサー、ザ・ド」と、答えたザ・レがエアバルーンへの
空気の注入量を多くしていく。
「補助プロペラ始動!」と、エアバルーンの揚力を高める垂直
プロペラを回転させた。
ゴンドラがゆっくりと地上から離れて空中に浮いていく。
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