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翌日からは予定表に従い一日を過ごしていくことになったが、
そこは二人の事であり、弾力的に運用していくことにすぐ
慣れてきた。
特に、科学の時間ではややもすると脱線して空飛ぶゴンドラの
改良の方に話題と作業が飛びがちで予定を超過することが
度々であった。
「今のエアーバルーンでは大きすぎて空気抵抗も大きく視界も
奪ってしまうので、ぜひとも小型高性能化したいのです」と、ザ・ド。
「如何にして揚力を大きくするかが問題点ですね」と、ザ・レ。
「単に空気を熱くして膨張させる力だけではダメと言うことですね」
と、ザ・ド。
「そうね、より軽い気体を発生させてバルーンに貯めること
には限界がありますね。プロペラを使って下向きに風を吹き
下げることも加えてみてはいかがでしょうか」と、ザ・レ。
「早速設計してみます」と、ザ・ドは鉛筆をとって設計図を
描き始めた。
「プロペラを回す爆動機、爆発力を利用する仕組みですが、
トート市の友人が送ってくれた雑誌に載っている機械を
取り寄せて改造する手が一番近道と思いますよ。
ちょっと値が張りますが・・・」と、ザ・レ。
「その爆動機を是非購入しましょう。何、親父に頼んで買って
もらいますよ。
あれでいて、親父も結構科学が好きなんですよ」と、ザ・ド。
「其れは嬉しい話ですね。注文は私の方で手配しますよ。ザ・ド。
代金はそちら持ちでね」と、ニヤッと笑って言った。
「爆動機かrデル揚力は自分の重さ以上の揚力を発生させるん
ですからかなりの出力が必要になりますね。
プロペラの大きさと回転数も関係してきそうですね」と、ザ・ド。
「その辺は実際の物を試作してみて確認しないと何とも言えませんね」
と、ザ・レ。
「その爆動機の燃料は何を使うんですか?」と、ザ・ド。
「はい、燃える水と爆薬の混合油を使うんだそうです。
燃える水だけでは静かに燃えるだけですが、爆薬が混合している
からその爆発力を活用してプロペラを回転させる仕組み何です」
と、ザ・レ。
「エアーバルーンを四つ付けて爆動機も四つ付ける。
デザインはこんな形かな?」と、ザ・ド。
「ゴンドラの前半分に横木を一本設置し、後ろにもう一本設置し
横木の先端にプロペラをつけてその内側にエアバルーンをつける
形ですね。
なかなかカッコいい形に仕上がりそうですね」と、ザ・レ。
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