第五章 ザ・ドがリアシベに幽閉されている使節団を開放する

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ザ・ドは、ヤーモモことジ・ルー王女をトート市郊外のマーナガ にアメ国の国王夫妻、ジ・ルーの父君と母君とともに過ごせる ように手配をして、ザ・レ、ミ・シーとともに再びトカナホ市に 飛んだ。 ソト国内にアメ国国王が奪還されたとの情報が流れる前に使節団 を救出しなければならない。 再び増量タンクを積んだ二艘のブラゼロは、最大出力でトカナホ を目指して飛んでいる。 トカナホ市では、リアシベ急襲部隊が組織され、ニューカルフォ からのミートモが指揮する爆撃隊とザ・ファーが指揮するブラ ゼロ3,4を待っていた。 ブラゼロ1,2がソト国に入った時、前方に飛んでいるミートモ ザ・ファーの編隊に追いついていた。 四機のブラゼロと四樹のブラワン爆撃機が揃ったのである。 爆撃機は三機が兵員を運び、残りは使節団の収容のために兵員は 乗せていないが、代わりの重量を爆弾の搭載に釣っている。 強力な爆撃性能を誇っている。 二機のブラゼロは、当然、ザ・ファーとミートモのペアとザ・ ラーシャープ、フラットの兄弟が操縦している。 爆撃機四機の操縦者八人は、マーナガで試作機が完成してから 猛特訓で訓練した八人で、その操縦能力はたかいものがあった。 日没直後にトカナホ市郊外の森の中に二機の爆撃機が着陸して トカナホ市の工作員ジ・タを含め二十一人を収容して再度 飛び立ちリアシベへ向かった。 「爆撃機の速度に合わせて飛ぶことを考えれば、リアシベには 二十四天時間かかります。 到達時刻では、丁度夕食も終わり就寝する頃になるはずです。 ザ・ド」と、ザ・レ。 「丁度一番気が緩む時間帯ですよね、ザ・レ?」 「ただ気がかりなのは、クワモス市の国王夫妻奪還の報が何時 リアシベにもたらされるかです。ザ・ド」 「国王奪還から丁度二日後になるわけですから微妙なタイミング ですね、ザ・レ?」 「これだけは、天恵を願うばかりです。ザ・ド」 そう話しているブラゼロ1,2の傍にブラゼロ3,4が接近 してきます。 「やあー!ザ・ファー、ザ・ラー兄弟!」と、呼びかけますと、 彼らはザ・ドの口の動きを読んで応えてきます。 「君たちがここに来たということは、国王夫妻の奪還は成功裏に 終わったということですね?」
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