3人が本棚に入れています
本棚に追加
/72ページ
玉藻前復活篇
さて、かっこよく仕事っぷりを見せてやると言ったが、今日は特にやることもないので二人でテレビゲームをやっている。
だってどこかで妖怪が暴れてるとか、そういう事が最近全くないからな……。
まあ、平和なのが一番だから別にいいけどな。
そんなわけで、今日は一日は我らのゲームのプレイ内容を実況付きでーー。
と、そんな時だった。
ピンポーン!
我らの部屋から玄関の呼び鈴が鳴った。
誰だよ……。
『…………』
我と晴治は無言で見つめ合いながらジャンケンをした。
我が負けたので対応に出ることになった。
玄関ドアのスコープを覗くと……陰陽師の装束を着た女が一人いた。
『晴治君いる? 篠崎だけど』
「…………」
篠崎鏡花。あの女も当然ながら陰陽師で晴治の幼馴染である。
「新聞なら間に合ってまーす」
我は気怠げながらそう言って玄関を後にした。
『んな、ちょっと待ちなさいよ!? とゆうかその声、酒呑童子ね!! ふざけたこと言ってないで出なさいよーー!! ちょっと、晴治君いるの? ねぇ!!』
「なんか聞き覚えのあるのある声が聞こえるけど。なんか僕のことも呼んでるし」
「陰陽師服着たザキ子だ」
最初のコメントを投稿しよう!