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「同じクラスの木崎いるだろ?アイツなら絶対泣かないらしい。どんなことしたって、泣いてるとこみたヤツ1人もいないんだと」
「ふぅん」
木崎、ねぇ……。
同じクラスって、どんな奴だっけ?
まぁ、どんな奴でもいい。
思わぬ朗報に俺はニヤリと笑った。
絶対泣かないとか最高じゃん、泣かせ甲斐ありまくりじゃん。
てかどんなことしてもって、言われてること自体おかしけどな。
学校でどんなことしたんだよって話だが、まぁいいや、俺の人生が面白くなることには変わりないし。
「で、木崎どこ?」
きょろきょろと辺りを見渡す。高2になる時にクラス変えをしてもう3ヶ月たっていたが、俺の記憶に木崎というヤツはいなかった。
木崎、木崎……。
必死で記憶のつたを辿ってみると、1ミリたりとも出て来ない。
「なあ、木崎って誰だっけ?」
「お前まだクラスのヤツ名前覚えてねぇのかよ?」
3カ月も経っていて覚えてないつもりはなかったんだけどな……。
「あれだよ、あれ、今隅の席に座ってるやつ」
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