貴方の毒ならば皿までも

私の職業は人に言えないのだ

そのオフ会の中で、私と日向さんはドゥインのアドレスを交換して、度々会っている。
大抵は彼女の作品について、又サークル仲間の作品についてや、今後書いてみたい作品のアイディア等で、私はそれを聞くのがスタイルだった。

今回はオフで二人で会う、何回目かの食事会。
夜は主婦業も忙しいだろうと、会うのは毎回ランチタイムだったのだけれど、珍しく時間が空いたとその日は居酒屋にて、二人だけのオフ会が始まった。

「何かですね？色々書いてはいるんですけど、どうしてもこう……意外性？が出せてない気がするんです」
乾杯して5分で既に酔っぱらっている彼女に、意外性？と聞いてみる

「私、何だかこう……黒い部分とか、痛い話とか苦手かもで、なかなか思い切って書けないんです！」

彼女の言葉に、今まで読んで来た
「日向の桜」「作品」を脳内で呼び出す。

ふむ……確かにそうかも知れないと頷く。