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頬に触れるヒヤリとした感触。
地中深く潜った意識がしだいに覚醒する。
重い瞼を上げると、人間、らしきものがそこにはいた。
「気が付いた?」
まだ夢見心地な頭で、健はぼんやりとそれを眺める。
星屑の流れ星。目の前のそれは、周囲を無数の光が渦巻き覆っていた。
「ふうん。この世界では、こういうのが流行りなのね」
光の向こうから、声がする。
キラキラと呼吸するように輝きは増す。
「決めた。あなたをここでの案内人にするわ。よろしくね、健」
何故、僕の名前を……。声を発しようとするができない。
刹那、閃光。
健の意識は再び途絶えた。
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