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「っ!あぁ…俺も…。
じゃあな、ちゃんとやれよ!」
「タケシは?言ってくれないの?
愛してるって。」
なんだよ、寂しそうな声出すなよ。
会社にいるんだ!
「仕事中だ!
言えるかっ!バカっ!」
うっかり、大声が出て、また注目を集める。
…ホント、スミマセン…。
大きく息を吐き出して受話器を置き、目頭を押さえた。
そのまま、ニヤケそうになる口元と頬を、隠すように手のひらで覆った。
「先輩?どうしたんですか?
何か嬉しそう。」
そう言って、近付いた守谷が、怪訝そうに、眉を寄せた。
俺の肩に鼻を寄せて、スンスン嗅ぐ。
「やめろよ。何だよ、急に?
何か臭うか?クサイのか?」
身体を引いて離れようとしたら、腕を掴んで、そのまま廊下に連れ出されて、更に嗅がれた。
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