序章

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恋しい人を想って、私は歌う。 それは、涙でもあり、ほとばしる激情でもあり。 私を阻むこの流れの中で、それでも歌いたいと思った。 足が、とらわれてしまっても。 腕が抜けなくなってしまっても。 声は、自由だ。 だけど、いつしか、この思いが穢れてしまったとき。 歌を歌うことは許されるのでしょうか。 堕ちてしまった私は、あなたへの想いを、口にすることができなくなった。 これは、罰だ。 いつか、許される時が来たら、きっと、あなたに伝えましょう。 その日を夢見て、今は歌を封印しておくから。
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