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小さな声で応えると、彼は軽く頷いてから、また立ち上がった。
「じゃあ、行くから。
お父さん、すみません」
真理子さんにも小さく頷き、彼は駅の中に入っていった。
「それじゃあ、行こうか」
私たちは、反対に駅の外に向かう。
今日は、お父さんの発案で、遊園地に行くんだ。
再婚した父親の家族と、こうやって交流をすることが普通なのかは知らないけど、お父さんが私とも繋がりを保とうとしてくれているのは、嬉しかった。
お母さんとの生活は、時々、息が苦しくなるから。
離婚するとき、お母さんは私を手離そうとしなかった。
その時は、お母さんに愛されているんだと思って、単純に嬉しかったけれど、あれから4年たつと、ちょっと違和感がある。
だって、お母さんが一番大事なのは、自分みたいだから。
別に、無視をするとか、ご飯を作ってくれないとか、そういうことではないけど、私と向き合っていても、どこか上の空な気がするんだ。
お母さんは、働いていない。
私たちは、お母さんの実家のおじいちゃんが、結婚するときに買ってくれたマンションの部屋に、そのまま住んでいる。
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