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本棚に追加「そんな水くさいこと言うなよ、香純。
またいつでも来いって」
と、ゆき兄さんが頭を撫でながら言う。
また、ぴく、と征人さんの口元が引きつり、さりげなく私の腰に腕が回された。
「あらあら」
真理子さんが、なぜか面白そうな口調になる。
反対に、苦虫を噛み潰したような顔のお父さんは、それでも私に、体に気を付けるように言ってくれた。
恥ずかしくてもぞもぞしていたら、やっと腰の手が外される。
「また改めて、ご挨拶に伺うとは思いますが、その時はよろしくお願いします」
そう言うと、征人さんが丁寧にお辞儀をした。
改めてご挨拶って、丁寧な人なんだなと、私は感心しながら、見送ってくれる三人に手を振って、車に乗りこんだ。
しばらく走ってから、ふう、と隣で大きなため息がした。
「すみません、気を遣いましたよね」
彼女の親なんて、そうそう会いたいものでもないんだろうと、想像はつく。
でも彼は、軽く首を振って否定した。
「いや、そういうんじゃないんだ」

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