君の半分と僕

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**** それから2年が過ぎた。 僕は庭付きの一戸建てを買い、そこに絵里と住んでいる。 親や周りに反対されたが、僕達は結婚をした。結婚式はあげていない。 いつか絵里の病気が治って、元通りになったときに式をあげようと言っている。 しかし、そのためには下半身を見つけなければならない…… いったい下半身はどこに行ったのだろう? 恐らく警察も既に捜査はしていないだろう。 僕達も日常生活にそれほど不便はしていないので、下半身の事はあまり気にしていない。本当は気にするべきなんだろうが…… 僕は上半身だけで朝食を作る絵里の後姿を見ながら「病院、何時だっけ?」と言った。 「確か10時から」 絵里はそう答えて、時計を見る。 「ごめん。早く作るね」 「ううん。慌てなくてもいいよ。どうせ今日も診察結果は同じだろうし」 しかし、その日病院に行き、診察室に入って僕達は驚いた。 「え?渡辺先生が捕まった?しかも、今日の早朝?」 いつもの曜日にも関わらず担当医が違い、変だなぁとは思ったが、まさかの出来事である。 「えぇ、胴体分離症の人の下半身を所持していましてね」 「えっと……」 僕と絵里はうまく情報を処理する事が出来なかった。
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