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昔々。産まれた時から半分だけ違う髪の色をした少女がいました。
髪の半分が銀色。そして、もう半分が金色。
両親共に銀色の髪でしたが何故か娘のマリアだけは違っていました。
幼い頃から、この髪の色にコンプレックスを抱えながらマリアは18歳になりました。
「マリア、もう大人の仲間入りね」
母、テレサがマリアの誕生日を祝います。
「マリア、おめでとう」
続いて父、ロバートがマリアの誕生日を祝いました。
「ありがとう。パパ、ママ」
その夜、マリアに不思議なことが起こりました。
マリアがベッドで寝ていると、窓ガラス越しに月夜に照らされたマリアの髪の色がみるみる変わっていくのです。
マリアの半分だけ違う髪の色が全部輝かしく光る金色になりました。
「これからいっぱい良いことが起きるよ」
月の精霊がマリアに囁いていきました。
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