△参

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  △参

 青い世界。  薄暗い室内に、無数の青白く光る立体仮想モニターが浮かび上がっている。  ここは、大型貨物船の艦橋内。  その一角で、俺は床に適当に足を投げ出して座っていた。  また、下らない仕事だ。  いつもの様に、掃き溜めから拾ってきたゴミを守るだけの、それを無事に送り届けるためだけの護衛の仕事。  吐き気がする。  そんなことを思いつくコイツらも、そんなことで生きながらえている俺も。  俺は、仮想モニターの前で唾を飛ばしながら部下に怒鳴り散らす雇い主を見る。  旧時代の貨客船の船長みたいな、白と?を基調とした小綺麗な制服を着こんではいるが、偏屈そうな口元に、つり上がった目、無駄に伸ばした茶色の髪や髭と、見るにたえない薄汚い面は改善の余地なし。  そんなことを考えていると、目が合った。 「おい貴様! 何を呆けているんだ!? 賊が侵入したのだぞ! 報酬分はきっちり働いてもらわんと困るぞ!」 「ふん……テメェが『黙って見ておれ』、とか吐かしたんだろうが。盛大に花火をぶっ放して刺激した挙句、手に負えなくなったら助けてママぁ……か? クソダセェな」  周りからクスクスと低く抑えた嘲笑。     
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