7. 世界に蔓延る彩色の宴

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 しかしどうしてこんなにも正確に、アンドロイドたちは自身の視覚装置の範囲外にいる俺を待ち伏せ出来たのか?  光学レンズ以外に、何か別の探査装置でもつけているのかも知れない。 ……内部構造を覗き見ても回路が複雑でよく分からんからやめておこう。  考えるのは一時保留とし、とにかく進むことにするか。  警報と共に封鎖されたドアのロックを砂塵にして蹴破り、廊下に出る。  途端に襲い掛かってくる数多の無機物たち。  ここの警備システムは無人兵器の連携が主体のようだな。  狭い廊下では同士討ちを避けるためか、銃ではなく近接装備を選択したようだ。  同時に襲来したのは、高周波振動刃に電装警棒にメイドさんの踵落とし。  怜悧な美貌を持つ黒髪のメイドさんが、白いフリフリ付きのガーターベルトを見せびらかしながら脳天を割ろうとしているわけだが見とれている場合ではないぞ、俺よ。  高周波振動刃と電装警棒を十分に引きつけてから紙一重で回避。  半身を切って最後の踵落としをやり過ごしながら、左手で長外套の外側に二重巻きにした腰ベルトから、【柄】を取り出す。  剣の柄に見えるが、刃はないし大した装飾もない、見た目は単なる黒い柄だ。  けれどそこに俺の【意識】を流し込めば、瞬時に刃渡り七〇cmほどの【白き直刀】が具現化する。     
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