幽霊と同居?

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 そして、その日以来、孝は新しい事が起こる度に母親に相談し、それが彼らの家族の秘密になり、力のコントロールを少しずつ訓練してできるようになっていった。  ただ一度、両親が事故死した日を除いては。  だが、それを止めたのは、勇二の優しい抱擁だった。  何もかも、両親と共に全てが無くなったように感じ、ただただ辛く悲しかった。  グワーッと地鳴りが起こり、家のものが宙に浮き、全てを奪い去るように強風が吹き荒れ、その中心に孝がいた。  誰もが足をすくませる中、叔父の勇二が彼を抱き締め、一緒に泣いていた。  その時から、勇二は孝の良き保護者として、彼を育てはぐくんでいた。  しかし、独身の勇二にも結婚を約束した相手が現れ、孝も勇二の恋人の望美が気に入り、邪魔をしたくないと、マンションを借り一人立ちしようとしていた。  引っ越しを済ませ、荷ほどきをしていると空気が揺らめいたような気がした。 (なんやろ、今の?誰かおるんやろか?変な感じやったなぁ。幽霊?まさかなぁ。)  ホンの少しだが、彼のアンテナ、俗に言う霊感にピリピリと引っ掛かるものがあった。  しかし、それ以上は何も起こらず、孝は考えすぎかと思っていた。  その時、携帯が鳴り、 「あっ、勇さん。うん、これからそっちへ行くわ。丁度お腹も空いたし。ほなねぇ。」
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