いち

3/12
前へ
/316ページ
次へ
ここは俗にいう「はじまりのまち」 その街からも少し外れた農村地帯に カナタとアレクは暮らしていた。 2人が抜き足差し脚で、ある家屋に忍び寄り そっと扉に手をかけると、 それと同時に勢い良く扉があいた。 「へぶっ!?」 扉をあけようとしていたアレクは後ろへ吹っ飛ぶ。 「ん?..あぁ、カナタとアレクね、おかえり!」 自身のせいで鼻を赤くしているとは到底 思っていないまぶしい笑顔で少女は微笑んだ。 腰まで伸びる茶毛による、おさげがゆらゆらと ゆれている。
/316ページ

最初のコメントを投稿しよう!

41人が本棚に入れています
本棚に追加