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「ただいまサラ」
柔らかい黒髪をなびかせて、
カナタは苦笑いしながら応えた。
「っ、この乱暴女!」
「うるっさいわねぇ、いるならいるって
言わないほうが悪いの」
アレクは鼻を赤くしたまま飛び上がると
すぐにサラに噛み付いた。
いつものやりとりに微笑みつつ
カナタはバスケットを差し出す。
「ごめんねサラ。全然釣れなかったから
見せる顔がなくって」
バスケットの中には可愛らしい魚が2匹だけ
おさまっていた。
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