最終章

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「そういえば・・・オレも、ちょうど今朝、ミサンガが切れたんだよね。」 「ホントに?」 「ああ。だから約束通り、千里を迎えに日本へ帰ろうと思って・・・チケットを買って来たところ(ウソ)だったんだけど。」 「え゛ーーッ!?」 ・・・って、うるさッ! オレは、慌てて彼女を引き離すと、両耳を手で塞いで思いっきり顔を横に振った。 「えー?昂くん、どういう事?私、3年になって、やっと両親に休学を許してもらえたのに・・・」 「ふーん・・・オレに内緒で?」 「うっ・・・」 そう・・・この仕打ちは、オレに内緒にしていた彼女への罰。 会おうと思えば会えたのに、数日間、オレに会わずに過ごした千里への罰なのだ! しかも、オレより先に、教授のところへ行ったりして・・・
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