最終章

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あれからオレは、学業と研究の両立で、そこそこ忙しい毎日を送っていて・・・ 休みの日にする事と言えば、研究室の仲間のボブや教授に案内してもらいながら、ニューヨークの街並みを写真に収めたり、近隣にある日本料理店で食事をしたり。 忙しい中、多少の無理をしたのが実を結んだのか・・・一応、飛び級で大学も卒業出来た。 それでも、まだ教授との研究は続いていて・・・卒業した後も、研究室に残ってデータとにらめっこの毎日を繰り返している。 でも、そんな生活も、順調に行けばあと1年くらいだろうか? 治験も終盤に差し掛かっている今、すべてのデータが集まって学会発表の準備が終われば、教授との研究も一段落となる。 とある日本の研究所から、細胞研究のお誘いがあったりもするのだけれど・・・ その前に、一度・・・家族の(もと)に帰ってみようか? そんな事を考えている、今日このごろ・・・ オレは、懐かしい人たちの顔を思い浮かべながら、ゆっくりと部屋のドアを開けた。
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