最終章

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『昂くん、メール出来なくてごめんなさい。パソコンが繋がらなくて困ってたんだけど、もう復旧したので大丈夫です。その後、変わりはありませんか?』 って・・・早ッ! コイツ・・・いったい、何時に起きてるんだ? 夕方5時という事は・・・日本時間は、朝の6時。 もしかして・・・健康のために、早朝のジョギングでも始めたのだろうか? 『うん。オレは変わりないけど、急に連絡が取れなくなったから心配したよ。でも、何でもなかったようで、ちょっと安心。今、何やってるの?』 『今?お部屋の片づけ。もうちょっと落ち着いた雰囲気にしたいので、これから街に行っていろいろ買い物をして来ようと思いまーす!』 ・・・ふーむ? これから買い物って・・・朝の6時に? 街って、何?・・・新宿、渋谷、六本木とか? 「眠らない街、東京」とはいえ、こんな時間に、いったいどこの店が開いて・・・あ、そうか! 「きっと、ドンキに行くんだ!」 その後、千里と一頻(ひとしき)りメールのやり取りをしてから、夕飯の準備に取り掛かった。 もちろん、昨日と同様、今日の夕飯も・・・ 「また・・・パスタ、か。」 っていうか・・・いいかげん、飽きて来たんですけど? でも・・・ 「ま、とりあえず・・・連絡が取れたから、よしとしよう!」 オレは、買い溜めしてあったレトルトのミートソースを器に移すと、鼻歌を歌いながらレンジのボタンをポチッと押した。
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