最終章

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・・・とはいえ、 実は、あの朝・・・彼女はTシャツと下着を身に着けていただけで、肝心なスカートを履いていなかった。 でも、そんな話をすれば面倒になるだけだろうし、彼女もきっと、スカートが皺になるのを嫌って脱いだのだろうと理解しているので、教授の前では割愛する事にした。 「ふーん・・・残念だな。」 「残念って・・・何が?」 「ふん・・・キミとキャサリンだよ。今年こそは、キミも寂しい思いをしないで感謝祭のパレードを観に行けると思ったのに・・・」 「だから!そういうのはいい、って何度も言ってるだろ?」 「また、そんな事言って・・・いいわけないだろ? 健康な若い男子が・・・」 ・・・ふんッ! まったく・・・暇さえあれば「感謝祭!感謝祭!」って・・・このモフモフ爺が! オレがこっちに来てから、ずっとそうだ。 やれ「あの娘がカワイイ」だの、「あの娘がお似合い」だの、オレにするのはいつも女の話ばっかり! ホント・・・煩わしいったら、ありゃしない。 それに、そもそもオレには千里がいるし・・・悪いけど、女なんてずっと前から間に合ってるっつーの!
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