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それから、次の日も・・・
そしてまた、その次の日も・・・
千里とは、時間を選ばず、リアルタイムなメールのやり取りがずっと続いていて・・・
(ふーむ? 毎回すぐに返事をよこすけど・・・千里はいったい、いつ寝てるんだろう?)
オレは、そんな心配をしながらも、彼女と繋がっていられる時間に喜びを感じていた。
『千里・・・月がとってもキレイだよ。』
『うん、すごく大きいね。』
『へぇ、そっちも?オレの部屋から見える月も、ものすごく大きいよ。』
今、思えば・・・この時に気づくべきだったのだけど・・・
不審に思わなかったのは、きっと、夜空に浮かんだ月が美しすぎたから・・・なのだと思う。
『何だか・・・昂くんが隣りにいるみたい。』
『フフッ・・・オレも、同じ事考えてた。』
そんな心温まるやり取りの後だからか、当然のごとく、オレはぐっすりと眠れたわけだけど・・・
その数日後・・・
・・・ブチッ!
「・・・あ!」
ようやくオレにも、その時がやって来た。
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