最終章

23/31
前へ
/511ページ
次へ
***** それから、次の日も・・・ そしてまた、その次の日も・・・ 千里とは、時間を選ばず、リアルタイムなメールのやり取りがずっと続いていて・・・ (ふーむ? 毎回すぐに返事をよこすけど・・・千里はいったい、いつ寝てるんだろう?) オレは、そんな心配をしながらも、彼女と繋がっていられる時間に喜びを感じていた。 『千里・・・月がとってもキレイだよ。』 『うん、すごく大きいね。』 『へぇ、そっちも?オレの部屋から見える月も、ものすごく大きいよ。』 今、思えば・・・この時に気づくべきだったのだけど・・・ 不審に思わなかったのは、きっと、夜空に浮かんだ月が美しすぎたから・・・なのだと思う。 『何だか・・・昂くんが隣りにいるみたい。』 『フフッ・・・オレも、同じ事考えてた。』 そんな心温まるやり取りの後だからか、当然のごとく、オレはぐっすりと眠れたわけだけど・・・ その数日後・・・ ・・・ブチッ! 「・・・あ!」 ようやくオレにも、その時がやって来た。
/511ページ

最初のコメントを投稿しよう!

2051人が本棚に入れています
本棚に追加