第1章 奪う女

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   スマホ片手に、自分でも口元が緩むのが分かった。  ああ、よかった。巧くいったのね。  けれど、喜ぶのはもう少し先。  そう、彼女が骨になってから。  安心して。あんたの葬儀には出てあげるから。 「ふ、ふふ……あはははっ!」  通話を終えて、高揚した気持ちを抑えられない私は一人、高らかに笑っていた。  
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