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すっかり肩を落とした律さんのところへ歩み寄る。
彼は、あの女が死んだことよりも、頼りにならなかった自分自身に嫌気がさしているみたいだった。
「律さん……」
彼の隣に座り、気落ちした“ふり”をして「唯花がこんなことになるなんて、寂しくなるわ」そう呟いた。
安心して。あんたの代わりに私が彼の傍にいてあげる。
一日でも早く彼があんたを忘れて、立ち直ったら……そしたらまた、以前と同じ。貴方の全部を独り占めできる。
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