第2章 毒の花

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   その優しい笑顔も、愛撫すらも。爪の先、髪の毛一本まで……。  彼に気づかれないように、俯いたまま口元を緩めた。  ふふ……、苦労して夾竹桃を手に入れた甲斐があったわ。  溢れだしそうな感情を殺し、心底愉悦に浸る中、葬儀は滞りなく進んだ。  
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