第2章 毒の花

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   ――――一年後。 「……ええ。律さん、待ってるわ」  マンションの部屋で通話を終え、日当たりのよいベランダに向かう。  そこには午後の光を浴びる鉢植えがあった。  私はその前にしゃがみ込んで、ふ、と笑う。  鉢植えにしっかり根付いた、鮮やかなピンク色の花。  インドが原産の夾竹桃。生命力が強いって、本当だったのね。  彼女をどうやって殺したか、気になるでしょう?  いいわ、教えてあげる。  
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