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分かってるわ。でもね、その名前を聞く度に、もやもやとした気持ちが沸き上がるの。
ねぇ、律さん……。
あの子の話は止して。私の中で、どす黒い何かが成長していくの。
私の気持ち、知ってるくせに。
貴方との大切なメールだけど、彼女の名前なんて残しておきたくない。
当たり障りのない返事だけを返して、そっとメールを消去した。
どさり。ソファに一人腰かけて、彼への想いを募らせる。
それとほとんど同時に、また、スマホが鳴った。
唯花からだった。
今度、ドラマのクランクアップと二時間ドラマの決定祝いにバーベキューをしようって。
「そうなんだ!」
知ってるわ。さっき律さんに聞いたもの。
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