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皆が受けれる共通の依頼がここに集う。直接ギルドへ仕事の依頼が行くこともあるが、大抵はこの職安へと仕事が集まる。
そういうシステムになっているのだ。
彼は臆することなく進み、カウンターの前に出た。
「何か仕事はないか?」
「ん? 見ない顔ですね」
受付には女性が座っていたが、左頬に大きな傷跡があった。見た目に騙されると痛い目に遭いそうだった。
「さっき街についたんだ。仕事を探している」
「所属はありますか?」
「所属? ギルドのかい?」
彼の言葉に受付嬢は嘆息していた。
田舎者が来たのか……
そんな事を言いたげな雰囲気だった。
「どこの所属でもないってのなら、あまりいい仕事を回せないですね」
彼は不満そうな顔をしたが、受付嬢の態度が変わることはない。
ここでは力がすべてであり、簡単に示すという訳ではないが、ギルドに所属出来るのは実力者のみ。だからこそ、その証があれば優先的にいい仕事にありつけるのだ。
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