二体目 炎刃

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 しかし、そんなもの、ここで明かせるわけがない! 「例えばどんな内容の仕事があるんだ?」  彼は苛立ち半分、諦め半分のため息が重々しく吐き出される。 「そうですね……こんなのはどうです?」  そう彼女は受付の中から一枚の紙をとりだして彼に差し出した。  それを一瞥し彼は短く、もういい……それだけ言うと踵を返してしまった。  その姿を見て、周りの者たちが忍び笑いをしていた。  陰湿なところだ……  つくづく反吐が出る。  内心罵りながら、彼は周囲に目をやった。  明らかに見覚えのない顔の登場に無関心を装いながらも、皆が彼を注目していた。 「……」  長居は無用かと、彼は出口へと足を向けようとした。  ……ッ!?  視界の隅に何かを捉えた。  彼は周囲に気取られないようにその周辺を視界に収めた。 「まさか」  はじかれたように彼は動きだした。  屈強な戦士たちの間をすり抜け、部屋の一番隅へと行く。 「おまえは……」  そこは奇妙な場所だった。
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