一体目 それが彼女だ

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 ベルヌの作戦はまどろっこしい。  それに付き合う気はない。  確かに確認してから動いたほうが、こちら側の消耗する確率は減らせるかもしれない。  でも、今回限りでしか組まない奴らを心配するほど、私はお人好しじゃない。  こんな仕事は危険がつきもの。  高価な閃光弾を使うのも勿体ない。  もっとも、私に閃光弾なんて効かない。  効くわけがない。  だから、こんな退屈な場所からとっとと帰るために私は動く。  ウォーラとかいう、実践慣れしてなさそうな奴が弾を投げるのと同時に崖を下った。  壁を疾走するように一気に加速。  頬をなでる風が気持ちいい。  気流が私の聴覚を刺激し、狂わせていく。  飛んでいる。  すべてから解放されるようなこの感覚が好きだった。  着地する瞬間、私は重力を緩和させる術を掛けた。そしてキャンプのテントにダイブ。  それと同時に鳴り響く醜い悲鳴。  おそらく閃光弾が炸裂したのだろう。  私がテントを潰したのにかまっている余裕はない。  目が見えないのだ、みんな両手で目を押さえながらもだえている。
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