572人が本棚に入れています
本棚に追加
が、しかし、
次の日の朝になっても連絡が来ない。
音信が途絶えて丸一日以上経っている。いくら何でもおかしい。
かと言って、どうすれば秋山と連絡が取れるのだろうか? 京香は途方にくれてしまった。
急な出張? いや、でもだったら連絡ぐらいくれるよなー……
ケータイを忘れたとか? いや、丸一日以上ケータイがないなんてことはないだろうし……
倒れたとか? 自宅で??
まさか?
つい、ケータイを見ながらいろいろ考えてしまう。何をしていても落ち着かない。
結局、一日家の中で秋山からの連絡を待つはめになった。
夜になっても連絡がないので、京香は秋山の自宅を訪ねてみることにした。
家の中で倒れてたりして……
万一のことを考えてぞっとする。
いや、まさか、そんなこと、あるはずない。
念のためにケータイに今から遊びに行くね、とメッセージを入れて秋山のマンションに向かった。
見慣れたマンション。
エントランスのインターホンを押してみてもまだ帰ってきてないのか反応がない。
どうしたものか、としばらく玄関のところでウロウロしていたら、うまいこと住人が外に出てきたので、京香は素知らぬ顔で中に入った。
最初のコメントを投稿しよう!