京香、絶対絶命

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気がついた時は、布団の中だった。 外は真っ暗だ。 半日ほどの記憶が飛んでいる。 あれ? 昼じゃなかったっけ……なんてぼんやり考えたのはうっすら覚えているがそこから先は意識がない。 次に目が覚めたのは枕元でけたたましくアラームが鳴った時だった。 無意識のうちにアラームをセットしていたらしい。 長年の週間というのは実に恐ろしい。 布団から手だけ伸ばしてアラームを止める。 体を布団から出す気になれずそのままうずくまっていた。 ーー一体いつになったらいつもの毎日が戻ってくるんだろう?   ……こんな悪い夢、早く終わりにしたい。どれだけ寝たら夢から覚めることができるの? そんなことを考えてまた目を瞑る。 必死に瞼を閉じているのに、そこから涙がとめどなく溢れてきて、眠りにつくこともできなかった。 最後に会った時の秋山の顔が頭から離れない。 冷たい顔。苛立った声。 ーーあれは現実に起きたことだったんだろか?   超リアルな夢? じゃなかったらドッキリかなんか? 一縷の望みを託してケータイを取り出す。 秋山からの返信は来ていなかった。 また目から大粒の雫が止まることなくこぼれ出る。まるで蛇口が壊れて水漏れの止まらない水道のようだ。
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