華麗なる復讐

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ーーは!? 素っ頓狂な甲高い、興奮した叫び声が聞こえて、良太と京香が声の方に目を向けると、部屋の入り口に立っているエリカが。 ーー!!!! 「やっ、あのっ、その!!」 パニックに陥る京香を尻目に、エリカは涼しい顔をしている。 「やだ、センパイーー! やっぱり同棲じゃないですか。  どうします? アタシ、リビングで待ってていいですか? それとも出直した方がいい?」 ドアの外から声だけ聞こえた。 良太も良太で 「……だって。どうする? 京香さん」 と、京香に意見を求める。 ーーいや、どうするって、私に聞かないでよッ 京香が固まっていると、良太はベッドの下に放り投げたジーンズを取り上げてはきながらエリカのところに行った。 「ちょっとリビングで待っててもらっていい?  今、着替えてそっちに行くからさ」 「オッケーでーす。じゃ、適当に座らせてもらいますね」 ドアの外で和やかに話している二人に京香は呆然とする。 ーーこ、これが経験の差ってヤツ!?   何で、何事もなかったように振る舞えるんだーー!? すっかり酔いも覚めて、京香はベッドからおずおずと手を伸ばし、洋服を着た。
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