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「あー、確かに秋山補佐、言ってたわ。
二台並べて作業したい時があるって。だから自前のノートパソコンも仕事に使ってる、って」
京香は秋山が、自分のパソコンを肌身離さず持っていたのを思い出していた。
「アタシも、何ていうか第六感っていうか、もうピーンときちゃって、絶対、あのパソコンをチェックしてやるぅ、なんて息巻いてたんですけど。
秋山のガードが硬いのなんのって」
「いや、そこは一応『秋山さん』って言おうよ」
「五十嵐先輩ってヘンなところで従順ですよねー。
あんなヤツ、『さん』なんて要りません」
「っていうか、アンタこそ、猫かぶりのクセに」
「センパイはアタシが地を見せることのできる数少ない人ですからー!」
「はいはい。で、どうやってパソコンの中を覗いたのよ」
「それ!!」
エリカの話は淀みがない。
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